【寫眞の唄】二〇二四年五月一六日 木曜日

人生の目標や目的というものがどれだけの価値を持つのかわからないことが増えた。

何歳までにこうなりたい、自分はどうなりたい。

そういったものを自らに規定し、進む道を判断する。

そこに一貫して突き進むというのは、実は簡単なことだ。

一度規定して仕舞えば、方向を選ぶために頭を使うことは無くなるから。

僕の中には独自で強い審美眼や美意識のようなものが存在する。

世間が美しいと感じることではなく、あくまで自分がそう感じるという意味でだ。

その規定から外れると、途端に嫌気がさしてしまう。

そして、その意識は今この瞬間も変化し形を変える。

だから、過去の自分が決めた目標が、その美意識とそぐはないということが起きるのだ。

単純に言えば年齢相応の経験をした上で価値観に変化が生じているとも言えるのかもしれない。

ただ、僕の場合は自分の内外の美意識を育てる意識が殊更に強い。

美意識を完成に導くことに強い憧れがある。

だから、人生の目的のようなものは後回しになる。

もしくは、この美意識を完成させることが人生の目的になっている。

東京タワーの先に月が見えていた。

月に辿り着くことよりも、月を見て何を感じるかのほうが、僕に取っては大切なのだ。

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