【寫眞の唄】二〇二四年三月三〇日 土曜日 

自分の意見を貫くことだけを考えて、

貫く刃だけを研ぎ続けている。

自分の意向に沿うか沿わないか。

それだけが彼らの判断基準。

追い詰められればなりふり構わず凶刃を振るう。

それでも彼らは感じている。

「私は耐えていたんだ」と。

彼らの、耐える、とは、手に持った刃を

振るわなかっただけ。

刃を傍にちらつかせたまま、

「どうだ振らなかっただろう」

それが、彼らの言う、耐えるということ。

彼らは刃を研ぐばかりで、納める鞘を持たないのだ。

だから常に、刃を裸で手に持っている。

いつでも切り落とす脅しをかけながら、耐えていると思い込んでいる。

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